モチノキ(黐の木)別名ホンモチ (Ilex integra)

樹皮から鳥黐(トリモチ)を作ることができ、これが名前の由来ともなった。まず春から夏にかけて樹皮を採取し、目の粗い袋に入れて秋まで流水につけておく。この間に不必要な木質は徐々に腐敗して除去され、水に不溶性の鳥黐成分だけが残る。水から取り出したら繊維質がなくなるまで臼で細かく砕き、軟らかい塊になったものを流水で洗って細かい残渣を取り除くと鳥黐が得られる。
モチノキから得られる鳥黐は色が白いため、ヤマグルマ(ヤマグルマ科)を原料とするもの(アカモチ)と区別するために「シロモチ」または「ホンモチ」と呼ぶことがある