ボケ、木瓜 (Chaenomeles speciosa)

ボケは、庭木や盆栽、生け垣、切り花として観賞され、200を超える品種が栽培されています。また、観賞だけではなく、香りのよい果実を使って果実酒やジャムをつくることができます。
ボケ属は、日本原産のクサボケ(Chaenomeles japonica)、中国のマボケ(C. cathayensis)とボケの3種からなる落葉低木類です。
ボケの渡来時期は、平安初期以前であるとされます。元禄年間(1688~1704年)の園芸書には、淀ボケや八重ボケなどの多少の品種が記録されている程度で、明治時代にもほとんど園芸品種は発達しませんでした。その後、大正時代に、新潟県新潟市と埼玉県川口市を中心としたボケのブームが起こり、‘東洋錦’や‘日月星(じつげつせい)’が作出されました。さらに昭和40年ごろから、数多くの品種が発表されるようになり、ボケの第二次ブームが起こりました。