サクラソウ、桜草 (Primula sieboldii)
サクラソウは高原や山地のやや湿った草原や開けた森林、河川敷の草原に見られる多年草です。
春に芽を出し、浅く切れ込みの入った長楕円形の葉を根元から数枚広げます。4月から5月に、中央から1本の花茎を出して、花径2~5cmの数輪の花を咲かせます。6月ごろには葉が黄ばんで枯れ、夏から秋は休眠しています。
花色の幅は狭いのですが、花形の変化が多く、近年では八重咲きもあります。花の表と裏で色が異なる園芸品種も少なくありません。伝統園芸植物の一つで、江戸時代の元禄年間から栽培の記録が見られ、現在は300品種を超えるまでに至っています。これらの伝統的な園芸品種群は「孫半斗(まごはんど)鉢」という鉢に3~5芽ずつ植えられ、「花壇」と呼ばれる5段のひな壇に飾られて観賞されます。
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